私の状況
私たちは現在、イギリスのロンドンに住んでいます。元々スロバキア人の彼は英国のパスポートを保持しており、滞在歴は10年ほど。私は短い訪問を何回か繰り返して来たので、滞在期間は長くありません。
籍は子供ができたら入れれば良いか….と思っていたのですが、10年近く勤めた会社を退職し、新しい生活を始めようと心機一転、彼を頼りにロンドンにやってきました。
学生でもない、配偶者でもないとなると、ロンドンでの生活がしずらいことが多かったので、いずれ籍を入れるなら、私のイギリス就労のためにも、このタイミングで籍を入れても変わりはないだろうと、お互いの意見が一致。
思い切ってスロバキアのコシーチェで結婚式をあげることにしました。備忘録として書き残しておこうと思います。
大使館に連絡をしよう!
まず私がやっとことといえば、
スロバキア人との結婚する方法が全くわからなかったので、ネット検索をしました。
ですがほとんど情報がなく、、
- 日本にあるスロバキア大使館
電話:0334512200
Email:emb.tokyo@mzv.sk
- スロバキアにある日本大使館
電話:+ 421 2 5980 0100
Email:consular@bv.mofa.go.jp(領事に関する)
への問い合わせをし、流れと必要書類の案内をしてもらいました。
初めは電話で問い合わせをしました。電話では、スロバキア語か日本語対応かをオペレーターまたは音声ガイダンスにより聞かれるので、英語で「Japanese ,please」と答えるか、該当番号を押して進んでください。
どちらの大使館も、日本人の担当者と話すことができ、説明してくれます。その後、各質問に関してはメールで回答してくれ、何度もわかりやすく対応してもらうことができました。
大まかな流れ
必要書類を集める。
↓
私の用意した書類(日本語のもの)を全て公式スロバキア語に翻訳する。
↓
揃った書類を持って、スロバキアのマトリカに結婚申請をしに行く。
↓
結婚式を挙げる。
↓
結婚証明書を発行する。
必要な書類とは
以下のリンクはスロバキア人国籍者が、外国人と結婚する時に必要な項目の内容が書かれています。
Marriage Between a Slovak Citizen & a Foreign National
スロバキアでは一般的に取り扱いのある書類でも、日本では存在しない書類(戸籍謄本にほとんどの情報が含まれているのが日本)もあるため、お互いが「何」の内容を証明する必要があるのかを確認し、その内容が該当する書類を、揃える必要があります。
日本で私が用意した書類
- 出生証明:出生日と出生地、両親の出生日と出生地が証明できるもの→私と父の戸籍謄本
- 婚姻可能証明:→結婚具備証明書
- 国籍証明:→パスポート
- 死亡証明:→必要なし
- 離婚証明:離婚歴がある場合→戸籍謄本、結婚具備証明書
- パスポート
戸籍謄本
私の生年月日、出生地、父母の名前が記載されている必要があったので、市役所で取得。
発行料:450円(役所により異なる)
その後、アポスティーユを添付→スロバキアの公式翻訳者に翻訳依頼し、スロバキア語の翻訳が添付された書類を提出しました。
アポスティーユ 付きで発行から3ヶ月いないの謄本が有効。
アポスティーユ とは?
外務省によって発行される印鑑付き認証証明書のことです。
外国で婚姻(出産、等各種)手続きをするために、取得した戸籍謄本などの文書が、「日本で発行された公的な書類であること証明するため」のもので、この認証が求められている国では、アポスティーユ を取得する必要があります。
スロバキアの婚姻にはアポスティーユ の取得が必要です。アポスティーユ がないとマトリカ(登録所)が受理しないという状況があるからだそうです。
取得費用:無料
アポスティーユ 取得方法
東京または大阪の外務省に出向きます。
- アポスティーユ 認証をしてもらいたい公文書(例:戸籍謄本)
- 申請書(窓口にある)
- 身分証明書(例:パスポート)
以上の3点を窓口に提出し、営業び3日〜5日で発行されます。申請時に、いつ発行できるかを教えてくれるので、その日以降に外務省に、再度取りに行きましょう。
提出した、戸籍謄本にアポスティーユ が添付され、戻ってきました。↓↓
郵送サービスもあるので、遠くに住んでいる方は郵送サービスを使ってください。郵送料については有料です。
スロバキア語の公式翻訳者とは?
スロバキアの公的機関に提出する書類なので、全てスロバキア翻訳がなされていなければなりません。
また翻訳に関しては、公式翻訳者に頼む必要があり、公式翻訳者以外のスロバキア人が訳した書類は使用することができません。
公的書類の日本語とスロバキア語の公式翻訳者は、数少なく、こちらも大使館にて紹介してもらいました。在日の方もいたのですが、私たちはスロバキア在住のKingaさんに依頼をしました。
- Mr. Peter Bohov (在スロヴァキア)bohov@sol-gen.eu
Žižkova 24, 83102 Bratislava
0905 459 182
- Mgr. Kinga Válent (在スロヴァキア) vkinga@walkin.sk
Bratislavská 17, 93101 Šamorín
0904 814 865
公式翻訳依頼料:各€24.90×5ページ+郵送代=€126.70(16000円程度)1〜3の書類(結婚具備証明書、戸籍謄本2種類)
父の戸籍謄本
父と母の生年月日と出生地が記載されている必要があったので、父の戸籍謄本を市役所で取得。
費用:450円
その後、スロバキアの公式翻訳者に翻訳依頼し、スロバキア語の翻訳が添付された書類を提出しました。
アポスティーユ 付きで発行から3ヶ月いないの謄本が有効。
結婚具備証明書(=独身証明書)
私が日本の法律上現在独身であり、結婚することができる内容が記載されている必要があったので、市役所で取得。
発行手数料:300円(役所により異なる)
取得後、アポスティーユを添付→スロバキアの公式翻訳者に翻訳依頼し、スロバキア語の翻訳が添付された書類を提出しました。
パスポートのコピー
書類を印刷をしてくれる、お店(コピーセンター)に行ってカラー印刷をしました。
費用:€0.15(20円程度)
宣言書
「スロバキアの結婚式において、スロバキア語と英語が理解ができます。」という内容の宣言書を彼に英文及びスロバキア文で作成してもらいました。
その書類を公式書類として使用できるように、弁護士のサインをもらいました。マトリカ内で行うことができます。
弁護士のサイン費用:€2.87(360円程度)
というのも、スロバキアの結婚式は、もちろん全てスロバキア語で行われ、それを理解する必要があります。
結婚式を進めるにあたり、通常だと結婚式における、ある程度のスロバキア語を理解していないと進めることができません。
そのため、公式の英語または日本語通訳者に立ち会ってもらうことを検討なければならないのですが、「費用がかさむこと」「30分間の式のために、小さな町にわざわざ通訳者を招くことは、大変だ」とマトリカ職員に相談すると、以下のアドバイスをくれました。
- 宣言書を提出してはどうか
- 牧師がスロバキア語で何を聞くか教えるので相手の日本人に覚えてきなさい
良い人にあたったようで、職員の彼女は牧師のカンペを私に印刷してくれました。
ジャクイェム!!(スロバキア語でありがとう)
「誓いますか?」と聞かれたら、「誓います。」ときちんとスロバキア語で答えられよう、式の間までの3週間、音読練習に励みました。
スロバキア語難しい。。。
スロバキアで彼が用意した書類
- 出生証明→ロドニーリスト
- 国籍証明→スロバキアのIDカード
- 住所証明→スロバキアのIDカード
- 死亡証明または離婚証明→Rozhodnutie o rozvode
- ID番号証明→ロドニーリスト/スロバキアのIDカード
- ID証明→スロバキアのIDカード
出生証明書(Rodny List:ロドニーリスト)
スロバキア人は必ず持っている証明書です。彼のお母さんが、古く、くたくたになったロドニーリストを実家できちんと保管してくれていました。
名前、出生日、出生地、個人番号、性別と両親の名前、出生日、出生地、個人番号が記載されています。
マトリカでは提示のみで済み、役所側がコピーをとっていました。
スロバキアのID
15歳以上の全てのスロバキア人が必ず持っているIDカードです。
国籍、住所、個人番号、写真他が記載されています。
マトリカでは提示のみで済み、役所側がコピーをとっていました。
離婚歴の証明(Rozhodnutie o rozvode)
裁判所で取得する必要があります。
マトリカでは提示のみで済み、役所側がコピーをとっていました。
必要項目が記載してある書類であることが重要なので、人によってマトリカへの提出書類が違ってくることがあると思います。
日本人の提出する書類は基本的に、
- 戸籍謄本
- 独身証明
- パスポート
です。大体同じですが、戸籍謄本によっては、本籍の移動、離婚、等で記載内容が現本籍地にある戸籍謄本では証明できない場合があ利、再度、以前の謄本を追加発行する必要があるなどの手間がかかります。
また戸籍謄本や、独身証明は「統一書式」というものがなく、市役所によって、掲載内容が違うことがあります。
必要項目がきちんと記載されているということがとても大切です。
例えば、ブラチスラバにある日本大使館では、戸籍謄本から、出生証明書、父母証明書などの作成してくれ、更に公式にスロバキア語翻訳してくれるサービスなどを行っています。(有料:各種€10程度)
ブラチスラバで籍を入れる場合は、その方法が書類を揃えるための最短方法かもしれません。
離婚歴や、死亡歴と行った証明は、スロバキアではそれぞれ、各種書類にて発行できる証明書なので、その都度、相手の状況おける証明書を取得する必要があります。
マトリカに結婚申請(=宣言)をしに行く
お互いの必要書類が全て揃ったら、マトリカへ結婚申請をしに行きます。書類が全て確認されると(約15分ほど)いつ結婚式をあげるのか、日程を決めます。
3日間ほど候補日と時間を教えてくれます。
私たちは役所内にある小さな簡易的会場で式をあげることにしたので、その場で日程の予約をしました。式の予約確認証明書などはありません。
町の素敵な教会で式をあげることも可能ですが、場所を借りるため別途費用がかかってきます。
マトリカとは?
日本でいうところの、市町村区役所のような役割を担う登録所です。
日本ほど混んではいませんが、私が出向いたマトリカは、担当窓口の職員が一人しかいなかったため、時間がかかりました。午前中には出向くことをお勧めします。
スロバキア人とスロバキアで籍を入れる場合、日本と違って、婚姻届のみで結婚できるのではありません。
本人自ら「結婚をしますよ」と宣言(=申請)をしたあと、結婚式をあげる必要があります。
結婚申請の条件
私たちはスロバキア人と日本人との国際結婚のため、結婚申請(=宣言)を3週間前にする必要があります。日本人同士で結婚する場合も3週間前の申請が必要となってきます。
というのも、この3週間の間に、私の提出した書類を、スロバキアの入国管理官が、「正しいものであるのかどうか」を判断するためだそうです。
ちなみに、スロバキア人同士が結婚をする場合は2週間前の申請(=宣言)とされています。
式の費用
結婚式費用:€70(8800円程度)スロバキア人と外国人との結婚の場合
結婚式は簡易的なもので、正式に結婚の登録を行い、結婚証明書が発行されます。
- €200:日本人同士などのスロバキア人以外の国籍をもつ人が結婚式をあげる場合
- €35:スロバキア人同士の結婚の場合
日程予約時に、結婚式代を支払います。
結婚式を挙げる
希望の日の14時からマトリカ内にある小さな会場で結婚式を挙げました。
入場
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結婚の宣言
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指輪の交換(指輪を持参する必要があります。私は指輪が苦手なので、式に間に合うようAmazonで安いリングを二人分用意し、後日欲しかった時計を買ってもらいました。)
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結婚証明書への署名
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退場
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結婚証明書の発行
しめて30分で終了。スロバキア人の彼と、スロバキアで結婚式を終え、晴れて夫婦となりました。
まとめ
こちらが↑↑スロバキアの結婚証明書です。
結婚証明書の再発行費用:€5(625円程度)イギリスのビザを申請するために余分にもう一枚発行してもらいました。
結婚式はあっという間に終わってしまいましたが、必要書類を集めるのに公式の翻訳者に依頼したり、書類を待ったりと手間がかかりました。
書類は全ての人が同じものを提出するというわけではなく、状況に応じて違うのだそうです。
日本人の感覚からすると、決まった書類を出せば「結婚できましたー!!」という感じで軽く考えていたので、やはり外国となると、いろいとと手こずるものだなと、、実感しました。
大使館に頼む場合、公式翻訳者に頼む場合など、方法はいくつかあるそうで、費用や手間なども考えながら、二人にとって最善で最的な方法を選ぶ必要があるんですね。
スロバキアと日本人のカップルがたくさん増えていくといいな〜。( ^∀^)
コメント
スロバキア人の彼女と結婚しようと考えているものです。
ウェブで検索をかけたらこちらのサイトがヒットしました。
国際結婚って凄く大変ですね。
何から始めれば良いのかさっぱりわかりません。
まずは大使館に問い合わせしてみてください。
必要な書類や最新情報を案内をしてくれると思います。